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提言:安心に暮らす防災政策

2017.10.02
なぜ、今、安心に暮らす防災政策を提言するのか
 日本は自然災害の多い国です。世界で発生するマグニチュード6以上の地震の20%が日本で発生しています。活火山は110を数え、毎年10以上の台風が接近します。

 なぜ、今、改めて防災政策を提言するのか。それは、一見万全の備えに見えるわが国の防災政策にあっても、生死を左右する最も重要な「発生の瞬間」の視点が欠けているからです。
 災害に直面した時、その瞬間の一人一人の意思決定と行動が生死を分けます。

  • 地震や台風、わが家が心配だけど誰に相談すればいいのだろう?料金は?
  • 首都直下地震や南海トラフ巨大地震のような巨大地震が発生したとき、生き残るためにはどうすればいいのだろう?会社にいるとき、通勤電車に乗っているとき、買物しているとき、子ども、家族が心配だ。
  • 自分と家族が災害から身を守るための勉強をしたいのだが、どこに行けばいいのだろう?誰が、どこで教えてくれるのだろう?料金は?
  • 地震で避難して家に居ないときの火事が心配だ
  • 家具類の転倒防止や感震ブレーカーをつけたり防災教育を受けたりしたいが、費用が嵩むので後回しになってしまう
  • 地震保険に入っているけど、地震保険だけでは家を建て直せない。貯金もないし、仮設住宅暮らしが長引くことが不安だ。
  • こうした不安に応えるため、
  • 災害リスク相談診断事業
  • 防災教育基盤整備事業
  • 自宅の強靱化事業
  • の3つの事業を提言します。
     あわせて、すでに整備されている施策のうち、実効性と効果をさらに高めるために緊急を要する3つの取組を提言します。
    1.災害リスク相談診断事業
     
    ①災害リスク相談診断員の育成と認証制度の創設
     日常生活の場面で自らが直面する災害時の危険を正しく知るためには、災害リスクを正しく評価できる専門家の助けが必要です。専門的な知識・技術を有する人材の育成・確保の必要性は、国土強靱化基本計画にも示されています。
     当事業は、国民が安心して相談・リスク評価の依頼ができるよう、災害リスク相談診断員の認証制度の創設も同時に提言します。  
    ②災害リスク評価支援センターの創設
      ①の事業の支援・運営と問合せや苦情等の受け付け等、災害リスク相談診断体制の充実を図るために災害リスク評価支援センターの創設を提言します。  
    ③ICT技術を活用した災害リスク手帳制度の創設
     診断された自らの災害リスクを常日頃から意識できるようにするだけでなく、自らが受講・参加した防災訓練等、国や地方公共団体から提供される災害に関する情報(ハザードマップや避難場所等)を含め、幅広い災害関連情報を個人の視点から編集し、防災情報のゲートウェイの役割を果たすことができる、ICT技術を活用した災害リスク手帳制度の創設を提言します。

    2.防災教育情報基盤整備事業
     
    ④防災教育ライブラリーの創設
     すでに様々な機関が防災教育コンテンツを提供しています。こうした現状を踏まえ、既存の防災教育資源を活用しつつ国民一人一人が容易に防災教育へアクセスできるようにするため、防災教育の提供主体・コンテンツ等を収集・評価・認証するための防災教育ライブラリーの創設を提言します。

    3.自宅の強靱化事業
     
    ⑤家具・家電の転倒・落下防止に関する耐震基準の作成
     過去の地震被害をみると家具の転倒に起因する死亡・負傷が多数あります。特に就寝中は無防備ですので、寝室内の家具・家電の転倒・落下防止策を施すことは必須です。
      不意に訪れる発災の瞬間の人的被害を軽減するため、個人住居及びオフィス内に設置される家具・家電の転倒・落下防止に関する耐震基準の作成を提言します。  
    ⑥普及促進のためのインセンティブ制度の制定
     作成した家具・家電の転倒・落下防止に関する耐震基準の普及促進のため、インセンティブ制度の制定を提言します。  
    ⑦大規模火災発生予測区域への感震ブレーカー等の設置のための財源確保
     感震ブレーカーは、通電火災の防止に効果的なことが知られています。首都直下地震等の大規模震災では、大規模火災の発生が予測されています。火災被害の減少を図るため、これら区域の個人住宅及びオフィスビルへ感震ブレーカーを先行的に設置するための財源確保を提言します。

    緊急を要する3つの取り組み
    1.道路啓開体制のグレードアップ
     
    ⑧道路啓開協力体制強化のためのレッカー事業者の全国組織結成支援
     法改正により、道路運行管理者が災害時に道路上に放置された自動車を移動できるようになりました。道路啓開作業の実効性を一層高めるためには、車両移動能力を最大限に活用できるようにすることが必要です。そのためには、車両移動の資材・ノウハウを有する民間レッカー事業者の全国的な参画が不可欠です。
      発生確率が高まる巨大災害に備え、車積載車保有民間事業者の全国組織の結成に向けた調査や支援に緊急に取り組むことを提言します。

    2.被災住居・生活再建のスピードアップ
     
    ⑨加入義務付けの自然災害に関する保険制度の創設(民間保険との二階建て制度)
     現在の地震保険制度は、住宅再建費用の一部を賄うにとどまります。このことが、相当数の被災者が仮設住宅に長期間留まらざるを得ない一因となっています。
      早期の生活再建のため、自然災害を対象とした自動車の自賠責保険のような加入義務付けの保険制度の創設に緊急に取り組むことを提言します。

    3.自主防災組織のアップデート
    ⑩小学校区と重なるよう自主防災組織区域の広域化再編(連合会の結成支援)
     自主防災組織の運営母体となる地域コミュニティの力が低下傾向にあります。地域防災力の維持・強化を図るため、自主防災組織の区域を、小学校区を下敷きに重なるような、自主防災組織区域の再編に緊急に取り組むことを提言します。

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