個人輸入医薬品のリスクとは?偽造医薬品・副作用・安全性の注意点を解説

医薬品の個人輸入を検討する際、「海外の医薬品は安全なの?」「偽造医薬品を購入してしまうことはある?」「副作用が起きた場合はどうなる?」と不安に感じる方もいるでしょう。
個人輸入される医薬品には、日本国内で承認され正規に流通している医薬品と同じように、品質・有効性・安全性が確認されているとは限らないという違いがあります。また、偽造医薬品や健康被害の事例も報告されています。厚生労働省も、個人輸入する際には危険性と必要性を十分に考えるよう注意喚起しています。
この記事では、偽造医薬品、品質や成分、副作用・健康被害、医薬品副作用被害救済制度など、個人輸入医薬品を利用する前に知っておきたいリスクと注意点を分かりやすく解説します。

個人輸入医薬品にはどのようなリスクがある?

医薬品を個人輸入すること自体が、直ちに危険というわけではありません。しかし、海外から個人輸入する医薬品には、日本国内で承認され、正規の流通経路で販売されている医薬品とは異なるリスクがあります。
厚生労働省は、個人輸入される医薬品について、日本の医薬品医療機器等法に基づく品質・有効性・安全性の確認が行われていない製品があることや、偽造医薬品、健康被害などについて注意を呼びかけています。
主に確認しておきたいリスクは、次の5つです。

  1. 偽造医薬品が含まれている可能性
  2. 日本国内と同じ基準で品質・有効性・安全性が確認されているとは限らない
  3. 副作用や健康被害が生じる可能性
  4. 製品情報が十分でなく、健康被害が起きた際の対応が難しくなる場合がある
  5. 医薬品副作用被害救済制度の対象にならない

以下では、それぞれのリスクについて詳しく解説します。

1.偽造医薬品が含まれている可能性

海外で流通する医薬品の中には、正規メーカーの製品を装った偽造医薬品が確認されています。
偽造医薬品では、表示されている有効成分が含まれていなかったり、成分量が異なっていたり、表示されていない医薬品成分が含まれていたりする可能性があります。
また、偽造品は正規品に似せて製造・包装されていることもあるため、パッケージや錠剤などの見た目だけで正規品かどうかを判断することは困難です。
なお、海外で製造・販売されている医薬品が、すべて偽造医薬品というわけではありません。個人輸入では、購入者自身が流通経路や製造・保管状況などを十分に確認することが難しい場合がある点に注意が必要です。

2.日本国内と同じ基準で品質・有効性・安全性が確認されているとは限らない

日本国内で承認されている医薬品は、品質・有効性・安全性について審査を受けたうえで販売されています。
一方、個人輸入される医薬品の中には、海外では承認・流通していても、日本では承認されていない医薬品があります。
日本で未承認だからといって、直ちに「危険」「品質が低い」という意味ではありません。ただし、日本の医薬品医療機器等法に基づく承認審査を受けているわけではないため、国内の承認医薬品とは分けて考える必要があります。

海外での承認と日本での承認は別

海外の規制当局によって承認されている医薬品であっても、日本でも承認されているとは限りません。
そのため、個人輸入する際は、その医薬品がどの国で承認されているのか、日本では承認されているのかを確認しておくことが大切です。また、医薬品の効果には個人差があるため、「効果を感じたから正規品」「効果を感じなかったから偽造品」と、使用後の体感だけで真贋や品質を判断することはできません。

3.副作用や健康被害が生じる可能性

医薬品には、国内・海外を問わず副作用が起こる可能性があります。
特に、持病がある方や他の医薬品を使用している方では、禁忌や薬の相互作用によって副作用のリスクが高まる場合があるため注意が必要です。
個人輸入医薬品では、日本国内に同じ製品が流通していなかったり、日本語の添付文書がなかったりするなど、医療機関が製品に関する情報を十分に確認できない場合があります。

体調に異変を感じた場合は?

個人輸入した医薬品を使用して体調に異変を感じた場合は、自己判断で使用を続けず、医療機関を受診してください。
受診する際は、可能であれば次の情報を医師へ伝えましょう。

  • 使用した医薬品の商品名
  • 有効成分・含有量
  • 使用した量
  • 使用した日時
  • 一緒に使用している医薬品やサプリメント

商品パッケージや説明書などが手元にある場合は、受診時に持参すると製品情報を確認する際の参考になります。

健康被害が起きた際、製品情報を確認しにくい場合がある

個人輸入した医薬品を使用して体調に異変が生じた場合、国内の医療機関では、その製品について十分な情報を確認できないことがあります。
例えば、日本国内で同じ製品が流通していない、日本語の添付文書がない、正確な成分や含有量を確認しにくいといったケースでは、どの成分が症状に関係しているのかなど、原因の特定や適切な対応が難しくなる可能性があります。
体調に異変を感じた場合は自己判断で使用を続けず、医療機関を受診してください。
受診する際は、使用した医薬品の商品名・成分名・含有量・使用量・使用した日時など、分かる範囲の情報を医師に伝えましょう。商品パッケージや説明書が手元にある場合は、あわせて持参すると製品を確認する際の参考になります。

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